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代表取締役ブログ

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Politically Correctなセールスレターを書きましょう。

Controversialな広告を見つけてしまいました・・・。 Controversialとは物議を醸し出す可能性が高いものを指します。
 
物議を醸し出すということは、「悪い意味で注目を浴びる」ということですので、”出来るだけ多くの人に知って頂くという観点だけに限定”すると良い広告ということになります。

 
しかし、良識のある人々ならば、良いニュース(例.テストで満点をとった、無事故無違反で表彰された、過呼吸で意識が一時的になくなったパイロットの代わりに誰かが飛行機を無事着陸させて何百人の尊い生命を救った・・・等胸がスカッとするニュース)を知りたいと思うでしょうし、既に世の中では悲しいニュースや誰かを中傷する様な否定的な噂話で満ち溢れているので わざわざ物議を醸し出す様な情報を知りたいと思いません。

 
Controversialな広告を発信するとそれを発信した会社のイメージダウンになりますし、信用を失い収益が減ることも免れません。その様な広告を発信するならば 何もしない方がマシなのです。その為、広告を作成する時は情報がPolitically Correct(道徳的に正しい、偏見の無い、公正な)な内容になっているか充分注意して発信することが重要です。


私がアメリカに居た当時、「競合のA社の車は我々の車より燃費が悪い」だとか、「どこぞのハンバーガーは化学調味料が沢山入っていて体に悪いけれども我々のはヘルシー」だとか 競合を否定するネガティブCMがTVで流れていて、「露骨だなぁ。 ここまでしないと資本主義社会では勝ち残って行けないのか?」と思いましたが、今から考えるとその様なネガティブキャンペーンを行っていた会社は大成していなかった様な気がします。


そしてその当時、アメリカの叔母には、物議を醸し出す可能性がある話題(例. 宗教や政治等の主題で人によっては価値観が異なるので議論になる→場合によっては、収拾がつかなくなる)は避けろと教育を受けたことを今になって思い出しました。

 
しかし、残念なのですが 物議を醸し出す可能性がある主題は文化により異なる為 時には 広告の作成者の意図とは異なって解釈されて攻撃を受けてしまう可能性があるので注意が必要なのです。

 
我々日本人の習慣でも、例えば お刺身を食べることは何の違和感も無く社会的に受け入れられる行為ですが、文化によっては それは残酷で野蛮な行為です。 そういう文化圏の人達にわざわざ鯛の活き造りのお話をするのは物議を醸し出すに間違いありません。

 
広告を出す前にその市場が存在する文化に精通しPolitically Correctな内容であることを確認することが必要不可欠です。

 

本日は2件、そういう物議を醸し出す可能性がある広告を見つけましたので それを紹介し解説させて頂きます。


尚、予め記載しておきますが、私はこれらの広告主や紹介されている会社、商品に対して何ら悪意を持っておりませんし あくまでも中立的な立場で広告についてのみの見解を記載していることをご理解頂きたいと思います。

 
1件目-Pepsi Cola
 

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さて、何が問題でしょうか? これを見た時は特に何とも感じませんでした。 しかし、これは見る人によっては恐ろしく失礼な内容です。 細かくは説明しませんが、文面に記載されていることが性差別的なのです。

 

これは 若い女性をターゲットにした広告なので女性が読んでも何とも思わないのでしょうけれども ペプシコーラの潜在顧客の半数は男性なので、男性を侮辱する様な文言を記載すると物議を醸し出すことになってしまいます。 恐らくこの広告の作者はそんなことを全く考えていなかったと思いますが、この広告に対して一部の良識のある人達の間で不買運動がなされています。



2件目-シカゴ・カブス

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こちらは 分かる人はわかると思います。 今年の一月に福留選手がシカゴ・カブスに移籍した時のカブスが発表した広告です。 これは福留選手に対して大変失礼な内容になっておりますし、私がこれを見た時は カブスファンなんですけれども憤りを感じました。 

これは何が問題かと言うと、書いてあることは恐らく事実に間違いないのですけれども 人種差別的なメッセージにとれてしまうのです。 アメリカは様々な文化的背景から来る移民の集まりで構成された国家な為 差別的なものに対して厳罰が課されます。 残念ながらカブスはWASPのオーナー会社でアジア人との付き合いもそれほど深くないことで今迄経験が無かったことから こういうメッセージは無礼でないと判断したのだろう・・・と推測しています。


さて、これらの事例を紹介致しましたけれども 繰り返しになりますが、私はペプシコーラもカブスも好きです。 


しかし、こういうメッセージを広告として発信してしまう企業としてのセンスを疑いたくなります。

 
セールスレターでは、解釈によっては誰かが不愉快になるメッセージにならない様、読む人全てが気分良く読んで頂ける内容に終始することを心掛けています。これはただ単に言語を知っているというだけでは無く Globalな視点でPolitically Correctを理解している故に出来る業です。


しかし、海外に住んだ経験が無い方や外国人との付き合いが今までなかった方がGlobalな視点でのPolitically Correctが何であるか理解することが出来ないか?と言われるとそうではありません。 

 

以下の判断基準を理解すればPolitically Correctなセールスレターを書くことが可能です。

 

・男性・女性は平等に扱う(日本語でもそうですね? 保母さん → 保育士さん、
看護婦さん → 看護士さん、 ビジネスマン → ビジネスパーソンと一昔前
に社会で通用していた言葉が使われなくなってきています)。

・(上で説明した様に)政治や宗教そして人種/民族/性差別的な話題は避ける。

・偏見が織り込まれたものや差別的な表現は避ける。

・道徳的でない情報/反社会的な情報は織り込まない。

・特定の人種/民族/政治/宗教団体を否定しない。

・自身や家族が言われて不愉快になる情報を織り込まない。

 

これらのルールを守ることが出来たらPolitically Correctなセールスレターを書くことが出来ます。

 

Politically Correctな情報をセールスレターに織り込むことで貴社も多くの取引先を開拓されますことをお祈りしています。

 

それでは又。

 

 

 

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